バイロンケイティ・ワークの誕生

「自分の思考を信じている時に苦しみ、

そうでないときは苦しまない」

そのことがはっきりと理解された

Epiphany(突然のひらめき)の体験のあと、

療養所から自宅に戻ったケイティの変貌ぶりに、

家族も友人もびっくり!

それが一時的なものではないとわかると、

そのうわさはたちまち広がり、

彼女の自宅には人々が集まってきました。

そのころのことを振り返り、

ケイティはあるワークショップで

こう言っていたように記憶しています。

「私は毎日砂漠に行って、

自分の思考(マインド)の声を聞いていました。

それは、いつもこんなことを言っていました。

I want(こうしてほしい)、

They shoud (こうするべきだ)、

I need (こうしてもらう必要がある)、

なんとかかんとか・・・。

私はそれを紙に書き、一つひとつ、

それは本当かどうか、問いかけを始めました。

それがワークの始まりです」。



人々は、どうしたら彼女のように

なれるのか知りたがったため

ケイティは自分の内面の問いかけを、

具体的な形式で伝えることにしました。

それがワークの、この4つの質問の始まりでした。



思考と苦しみの関係は、

特にケイティがはじめに発見したわけではなく、

昔から多くの人が言っていますし、

仏教や禅、西洋哲学にもその教えを

見ることができます。

引用は、人生を変える4つの質問「ザ・ワーク」(ダイヤモンド社)より抜粋



自分自身、そして自分の感情を

より理解すればするほど、

ありのままの現実を愛するようになる。

スピノザ(哲学者1632-1677)



私たちの心を乱すのは、

現実に起きていることではなく、

起きていることに対する考えである.

­―エピクトテス 古代ギリシャの哲学者



すべての思考から距離を置くことができれば、

たどり着けない場所はない。

僧瓈 中国の禅宗三祖 606年没



さて、僧瓈さんは、思考から距離を置くこと

と言っていますが

一体どうしたら距離を置くことができるのでしょうか?



思考をただ、雲のように眺めることができたら、

あなたは雲ではなく、

その雲(思考)を眺めている者です。



ワークは、少しそれに似ています。

思考をまず紙に書いて、眺め(認識し)ます。

そして、問いかけるのです。

紙に書くことで、あなたは思考を

眺めることができます。

そう、あなたは思考ではなく、

思考を眺めている者です。

そこには距離があります。

思考を眺めているあなたは誰ですか?

バイロンケイティのワークを、一言でいうと?




「バイロンケイティのワークって何?」と聞かれると、

何も知らない人には、

「カウンセリングのようでいて、 瞑想のようなもので、

様々な悩みやストレスに作用する

マインドフルネスのようなもの」と答えています。

本当は、カウンセリングというよりも、

問いかけ(inquiery)なのですが、

問いかけというのも一般的ではないので

一応そう言っています。

ラマナマハラシが「Who am I(私は誰か?)」

という問いかけるよう教えていましたが、あの感じです。



答えは問いかけた人自身が答えます。

正解はありません。

ただ、正直に、オープンになって答えます。

ワークは1人でもできますが、

通常はファシリテーターが質問し、クライアントが答えます。

(私は何年やっても、今だにファシリテーターがいてくれたほうが

断然やりやすいです)



コーチングのコーチはよくこんな質問をしますね。

「何をしたいですか?」

「それは具体的にはどんな感じですか?」

「どのように伝えますか?」

などと聞きますよね?

そしてコーチが具体的に解決策を提示することは、

あまりないはずです。

なぜなら、答えはクライアントの中にあるからです。

同様に、ファシリテーターが悩みを解決したり、

アドバイスをしたりはしませんが、

気づきがあれば、クライアントの承認の上で、

それをシェアをすることはします。



そこで、重要なのは、どのようにして

ストレスのもととなる思考を見つけるのか?ということ。

どうして、こんなにイライラするのか? 頭に来るのか?

落ち込んでいるのか? 動揺しているのか?のもととなる思考をです。

そこで、登場するのが、ジャーン!

英語でJudge your neighbor worksheet、

日本語ではジャッジメントワークシート

ワークの日本語ホームページからダウンロードできます。

このシートに沿って自分の思いを書いていきます。

きちんと書き留めることで、自分が何を信じているのか、

認識することができるように素晴らしくデザインされています。



少し慣れてくると、「もう、書かなくていいや、面倒だし」と

思うかもしれませんが、それはマインドのトリック。

「もうわかってる」「この間とどうせ同じ」、そんな思いが出てきたら

もう一度初心に戻って、ジャッジメントワークシートに書き留めましょう。

ワークのやり方もここをご覧ください。



やり方がわからない、質問したいなどお気軽にご連絡ください。

ちょっとした質問も大歓迎です。

実際に60分のセッションをやってみたい方もどうぞ。

<お問い合わせ、お申込みはこちらをクリック>

ストレスのもととなる思考から解放される方法

私はホームページの理念のところに

「すべての人がビリーフから解放され、本来の自由と幸福を生きる」

と書いています。

自由と幸福なんて、ずいぶん大きいな理念だだなって

思うかもしれませんが、

本来の自由と幸福を生きたくないって人がいるのでしょうか?

みなさんも「そうできたらいいよな」って思いませんか?

私も自由になりたい一心で、世界中に出かけて行っては、

色々なことを試しました。

色々なワークショップに出たり、先生についたり。

そんな中で「これだ!」と私が思ったもの、

それがバイロンケイティのワークです。

英語で書くとThe Work of Byron Katie.

Googleで検索すれば、たくさんヒットすると思いまし、

本も4冊翻訳されていますから、

興味のある方はぜひ読んでください。

バイロン・ケイティの本名は、Byron Kathleen Michel、

アメリカのテキサス生まれ、カリフォルニアで育ち、

3回結婚をし、3人の子供の母親でもあります。

彼女が43歳のとき、うつ病がひどくなり外出もままならず、

過食、アルコール中毒などを併発し、手がつけられない状態に。

ついにある療養所に入所。

そこでも、自分はベッドに寝る価値がないと床に寝ていたそうです、が、

ある朝、突然それは起こりました。

(以下「ザ・ワーク 人生を変える4つの質問」ダイアモンド社より抜粋)

その瞬間、心の奥底から笑いがこみあげてきました。

従来の自分の知覚で認識できるものが何もありませんでした。

すべての怒りや悩み、「私の世界」、そして全世界が消え

自分ではない他の何かが目覚めたようでした。

そしてその「何か」が目を開け、

ケイティの目を通して物事を見ているんです。

「それ」は喜びにあふれていました。

自分と分離しているものや、

受け入れられないものが何もないのです。

すべてが、ただありのままの姿で存在していました。

この体験のことを、彼女はEpiphany(エピファニイ – 突然のひらめき)

と呼んでいます。いわば俗に言うAwakening(目覚め)とか、

さとりが起こったということでしょうか?

そのとき彼女が理解したのは

「自分の思考を信じている時に苦しみ、

そうでないときは苦しまない」ということでした。

「自分の思考を信じるときに苦しみ、そうでないときは苦しまない」

いかがでしょうか、みなさんはそうだと思いますか?

「上司は私を使えないと思っている」キーッ

「彼は私をないがしろにしている」ムカっ

「うちの子はどこかおかしい」オロオロ

「夫はもっとお金を稼ぐべきだ」怒!

「彼女は私を避けている」ビクビク

上司、彼、うちの子、夫、彼女を誰かの名前に変えたら、

結構あてはまることがあるのでは?

ワークでは、これらの思考に問いかけ、

自分にとってほんとうは何が真実なのかを、

4つの質問と置き換え(Turn around)で探っていきます。

さて、その4つの質問とは

1. それは本当ですか?

2. それが絶対に本当だと言い切れますか?

3. それの考えを信じるとどのように反応しますか?

4. その考えがないとどうなりますか?

そして、そのフレーズを、自分に、他人に、そして反対に置き換える、

以上です。

えっ?シンプルすぎる?

それはわかります。私もそう思いましたから(笑)。

でも、ワークはやってみないと分かりません。

ワークはやってみないと、機能(ワーク)しないのです。

アタマ(マインド)は複雑さが大好き。

何でも複雑にとらえようとします。

それがストーリーです。

あなたはストーリーが好きですか?

それとも「現実」を知りたいですか?

もし、現実が何か知りたいと思ったら、ぜひワークをやってみてください。

公認ファシリテーターとのセッションをお試しください。 リザーブ&ストックからも予約いただけます。